2017年2月23日木曜日

古い記事を引っぱり出す

7,8年くらい前に書いたブログメモを発見して、その中に映画の感想が書いてありました。
今なんて「○○がよかった」とか「おもしろかった」で終わっていますが、昔はきちんと書いていたなとしみじみ。あらすじを書き過ぎてネタバレになっているけどね(笑)

今でも好きな映画3本の感想を載せておきます。
来週はNHKプレミアムで「リトル・ダンサー」と同じ監督の映画「めぐりあう時間たち」があるので楽しみです。この映画の雰囲気はホント好き。


○ユージュアル・サスペクツ(1995年)

貨物船が爆発しその事件で生き残ったヴァーバル・キント、その事件に至るまでのストーリーを彼が語ります。
ラストシーンがかっこいい!その動作一つ一つをうわぁ~ってな感じで見てました。
どこまでが真実でどこまでが嘘か。一度見るともう一度見たくなります。初めて見たときはストーリーを追うことで精一杯でしたが二回目になると、何気なくそして意味ありげに映る物や場所、シーンを見て、このときすでにこうだったのかとか思いながら見ることができます。
大物ギャングのカイザー・ソゼとは何者か?この名前が謎めいていていいですね。


○リトル・ダンサー(2000年)

イングランドの炭坑町に住む少年のビリーは、自分のと言うより父親の希望でボクシング教室に通っています。あるとき同じフロアでやっているバレエ教室でレッスンを受けることになり、そこから彼の踊ることへの世界が広がり、家族の支えやバレエ教室の先生の指導の下、才能を伸ばしていきます。

登場人物それぞれ個性があって、くわえタバコでなんだか疲れた感じだけどビリーの素質を素早く見抜くバレエの先生とちょっとませた先生の娘。家にいるときは女装をしてチュチュにやたら興味を示す友達やセリフはほとんどないけど、家の前にいる女の子。
それから主人公の少年の家族。あまり愛想はよくないけど家族のことを大切に思っている炭鉱夫の父親、感情的ですぐに熱くなるけど父親と同じようにやさしさと思いやりのある炭鉱夫の兄。行動が少し危なっかしいけど早い段階からバレエに理解があった祖母、そして亡くなってしまったけど心の支えになっている母親。
はじめはバレエをやることに反対をしていた父親がビリーの強い気持ちを知りその夢を叶えるために自分の主義・主張を抑えてストライキしていた炭鉱に再び働き出す、それを見て止めるビリーの兄のシーンは家族の強い結びつきを感じました。

たくさんの女の子達の中で一人だけの男の子。何気ない会話の中のユーモア。ビリーが父親とケンカをして家を飛び出していきますが、なぜかいぬも一緒になって走っていくんですよね。それがおもしろかったりとひとつひとつがとても印象に残ります。

これまで積み上げてきたもの大切なものそして未来がわかるラストシーンが特に好きです。

バレエを見ることなんてほとんどないけどこのラストシーンを見てマシュー・ボーンの『白鳥の湖』を見たくなりました。


○ハリーとトント(1974年)

72歳のハリーは、ネコのトントとニューヨークに住んでいます。治安はあまりよいとは言えませんが、長く住んでいるので友達も多く楽しく過ごしていました。
区画整理のために住んでいるアパートを出ることになり、郊外にある長男の家族の家に行きますが長男の妻とうまくいかず、シカゴに住む娘そしてロサンゼルスに住む次男を訪ねることになります。

飛行機で行く予定が、空港でちょっとしたトラブルがありバスで移動、そのバスもトントが嫌がったために途中で車を購入し自分で運転しながら目的地に向かいます。途中、家出少女に出会ったり昔の恋人に会いに行ったり、ラスベガスに寄って留置場に入ったりします。そこで会ったインディアンとのやりとりは印象的です。
こうして書くとなんだか動きがやたらとあって慌しいような気もしますが、全然そうではなくてゆったりとしたテンポで、ハリーの考えや人との関わりが見る側にきちんと伝わります。

ニューヨークからシカゴ、ロサンゼルスと移動をしますが、別に子ども達に一緒に暮らすことを拒否されたわけでもなくどちらかと言えばどの子どもも「一緒に暮らそう」と言います。
でも最終的にハリーの選んだ道は一人での生活。それが彼らしいと思いました。
ハリー役の俳優アート・カーニーは、この作品でアカデミー主演男優賞を受賞しています。

そしてトント。茶トラのネコです。
映画の中では演技と言うよりも自然な形でそこにいます。
ハリーに抱きかかえられるときには激しくもがいていたり、外から帰ってきて水を出しても飲まずに行ってしまったりとホントに自然。特に車での移動中にゆったりと座っている姿がお日さまの光を浴びてとても気持ちよさそう。ベッドの上でおもちゃで遊んでいる姿もかわいかったなー

映画が終わりエンドロールを見ていると出演者が名前が続き最後に『and TONTO』と出てきます。
これがまたいいんですよね。

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